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あの大きな地震から10年が経過した。
10年前の当時を振り返ってみる。
勤務地は茅場町だった。永代橋近くのビルを3つ借りていて、大きなプロジェクトだった。いわゆる問題プロジェクトというやつで、夜は遅いし、泊まりになることも多かった。
地震が起きた時、大きな会議室で偉い人達と気が重くなる会議をしていた。
そんな会議の最中に大きな揺れがあった。今まで経験したことのない揺れで、同じフロアにある給湯室から食器の割れる音がした。女性社員の悲鳴を覚えている。会議室では、いい年したおじさん達（自分も含めて）が机の下に隠れて、揺れがおさまるのを待っていた。揺れが収まったら、会議どころではなく解散し、ネットで情報を仕入れたりテレビをつけたりした。
エレベータは動いてなくて、階段で下まで降りて、別ビルにある自分の席まで移動。別ビルの9Fに席があったので、はぁはぁ言いながら階段を上がった。席はグシャグシャで、机の上のパソコンは倒れており、キャビネットの書類も散乱していた。散乱しているものを片付けていると、ビルの前の永代通りは帰宅する人で大渋滞だった。
電車は動いてないので、帰宅もできなさそうなのでホテルを予約しようとしたけど、ホテルも満杯で予約できない。
自宅とは電話はつながらなかったものの、メールでやりとりできたと思う。家族はなんとか安全だったということなので、自分は会社で夜を過ごした。頑張れば帰れるかもしれなかったけど、会社はエアコンもあるし、給湯室でお茶も飲めるので、安心だと思ったため。
ただ、自分の席のあるビルにはテレビがなくて、状況はネット経由でしか見れなかった。そのため、詳しい状況はわかってなかった。
と、そんな感じの10年前だった。
