映画「花束みたいな恋をした」を観た。
脚本は坂元裕二で、古くは「東京ラブストーリー」、ここ最近だと「Mother」「カルテット」「anone」「スイッチ」が有名。
出演は菅田将暉、有村架純と豪華で、坂本裕二は2人が演じる前提で脚本を書いたとのこと。
Youtubeにある以下の予告を見ると、敬遠したくなるような甘酸っぱい恋愛映画に見える。だけど、これは恋愛映画ではなく、「恋愛のこと」を描いている映画に感じて面白かった。
よくある恋愛映画は、ドタバタがあったりして、付き合ってハッピーエンドで終わるというのが多いと思う。けど、この映画はそんな終わり方はしない。
もちろん、そういう付き合うまでのトキメキ的なのもちゃんと描かれている。サブカル的な趣味が同じということがわかって、徐々に惹かれあい、付き合って同棲する。そのあたりの描写にはドキドキするようなものを感じる。しかしこの映画の芯の部分は同棲してからからの描写にあると思う。2人が離れるまでをきちんと描いているのだ。
大学を卒業してフリーターになるものの、色々な出来事があって就職していく2人。生活に変わっていくにつれて、すれ違っていく様が丁寧に描かれている。
どうしても菅田将暉演じる麦に感情移入してしまう。だけど、自分の年齢になると、有村架純演じる絹のこともよくわかるんだよね。お金のために嫌なこともしないといけないけど、嫌なことはしたくない。
努力して時間を作っていかないと、時間は作れない。本読んだり、ドラマ観たり、映画観たりってできなくなる。
別れるシーンも良いのだけど、別れた後に同棲を解消するまでのシーンを入れているのもリアルに感じた。
コロナ禍での映画館は初めてだったけど、映画館で観る映画はやっぱり良い。